子どもの性教育どうしてる?どうする?
目次
私には2人の子どもがいるのですが、子育てなどもちろんしたことのない私がなんとか辿り着いたモットーがあります。
それは、とにかくシンプルにまずは「三代欲求を満たそう」というもの。
三代欲求とは食欲・睡眠欲、そして性欲。
ところが私から生まれたのは2人とも男の子だったんです。
きょうだいにも男の子がいなかった私は、どうやって彼らの性欲と向き合えばいいのかと頭を悩ませました。
そんな時に、性教育について教えてもらう機会がありました。
改めて知った性教育は私が継承してきたものとはだいぶイメージが異なり、子育てだけでなく私自身にとっても大変役に立つものだと再実感。
まだまだ勉強中ですが、有意義な情報だと感じるので精一杯まとめさせていただきました!
性教育って何?
性教育のイメージってどんなものですか?
「女子だけ視聴覚室に集められて初潮についてこっそり教えられた」というエピソードはあるあるですよね。
- 男女の体の違いについて
- どうやって子どもができるか
- 生理や射精の意味
- 性感染予防について
これらをメインに教えられたという方がほとんどではないでしょうか。
世界基準のUNESCOやWHOはどう捉えているかというと、国際セクシャリティ教育ガイダンスに基づいた教育プログラムとして、5歳から体系的に学んでいくものとされているのです。
プログラムに含まれるコンセプトは
- 人間関係
- 価値観、人権、文化、セクシュアリティ
- ジェンダーの理解
- 暴力と安全確保
- 健康とウェルビーイング(幸福)のためのスキル
- 人間のからだと発達
- セクシャリティと性的行動
- 性と生殖に関する健康
と幅広く項目わけされているんです。驚きですよね。
性教育なのに人間関係を学ぶの?と思う方もいるかもしれません。
日本の性教育の現状
世界基準と比べて、日本の学校での現状の性教育はどうやらだいぶ遅れを取っているようです。
一律の高い基準が設けられておらず、学校次第、家庭まかせとなっているのが現状。
例えば…精子と卵子が出会って着床すると妊娠が成立して赤ちゃんが育つことは教えても、どうやって出会うのか(性交渉の部分)は説明がされない、といったことです。
赤ちゃんがおしりから生まれてくる、生理の血が尿道から出てくるんだと思っていた小学生が想像以上に多い、というのを性教育アドバイザーの友人から聞いたことがあります。
でも教えてもらえなかったらわからないですよね?
そして知らないまま興味だけが膨らんだ子どもたちはどうすると思いますか。
ネットやAVから間違っていたり、極端な表現をされた情報を得て鵜呑みにしてしまう、という悪循環が起こる原因になると危惧されています。
幼少期から向き合いたい理由
「次男が産まれてくるところを自分の目でしっかり見た長男にとってはいい性教育のチャンスだよ。」
これは次男の出産を手伝ってくれた助産師さんからの言葉で目から鱗でしたが、よくよく話を聞いてみると幼少期から性教育を始めるにはいいことだらけだったんです。
- 幼少期は素直に聞いてくれる
- 性被害から守ることができる
- 思春期になってからでは話しづらい
私も思ってたんです…性については、中学生になって第二次性徴が始まってからでもいいか、と。
でもお年頃の男の子が母親とそんなプライベートな話をしてくれるでしょうか。
大事なのはその時までに正しい情報を与えること、そして自分で調べたり考えたりできるようになること。
さらに子どもたちが必要だと感じた時に話せる関係値を築いていくこと。
そのためにはどうやら、親の世代の価値観のアップデートが必須なようです。
どうやって教えたらいいのか
学校教育があてにならないなら、家庭でどんなことができるのでしょうか?
次男を出産した助産院で教えてもらった方法があります。
それは、絵本を読み聞かせる、というもの。
調べてみると幼児向けの性教育の絵本はたくさん出てきます。
自分で試しに読んでみて「これなら無理なく読み聞かせられるかも」というものを選ぶのがいいと思います。
普段から言い慣れない言葉を発しづらいというのは人なら当然です。
その他に実行するにあたり気をつけていることをまとめました。
- 読み聞かせの前に声に出して練習しておく(言葉に慣れておく)
- 淡々と読み聞かす
- 子どもが興味を持った時に始める
- 急な質問に備えて回答を考えておく
私はこれを当時3歳ほどだった長男に実践してみたところびっくり。
なんのフィルターもかけず、生理のことやセックスのこと、どうやって受精に至るのかまでただただ知識として理解してくれたのです。
性教育を通じて本当に伝えたいこと
性教育を知識として伝えることをすると、結論として「そんな風にして産まれたあなたはとても大切な存在」というメッセージに行き着きました。
子どもを持つ持たないに限らず色々な形はあるけど、あなたも同じように心を満たすことができるんだよと。
また、あなたの体はあなただけのものでその境界線はしっかりと自分で守るべきなんだ、ということも。
他者としっかり自分を切り分けることは自分を大切にする一歩だと思います。
そして自分を大切にできる人は他者も自分と同じ様に大切にすることもできる。
三代欲求の3つ目。
性欲=性教育だとすると、実は心の欲求だったのだ、と考えることもできるのではないでしょうか。
まとめ〜私たち大人が感じとるもの〜
あなたの体はあなただけのもの
この言葉を子どもにかけた時にハッとしました。
これって私たち大人だって同じではないでしょうか。
誰かの子どもとして生まれ、誰かのパートナーになり、誰かの親になり…
常に私たちは誰かに属しているものです。
たった独りぽっちでは決してないのだけど、たった1人きりというのは大切にしたいアイデンティティだということに性教育を通じて改めて教えられました。
それって寂しい?本当にそうでしょうか。
自分の体は自分のもの。
私がどう感じるかは私だけのもの。
この感覚を研ぎ澄ませていくことはもしかしたら、誰にも邪魔されないあなただけの幸せに辿りつける秘訣なのかもしれない。
もしよかったら一緒に試してみませんか?
最後まで読んでくださりありがとうございました。
KAANE代表
伊澤ゆく
生理という毎月の体の営みとの対話から自らを知り、つながる。オーガニックコットン吸水ショーツKAANEです。
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参考文献:
大石真那(2024)『「げっけいのはなし いのちのはなし」から広がる世界』みらいパブリッシング
フクチマミ, 村瀬幸浩(2020)『おうち性教育はじめます 一番やさしい!防犯・SEX・命の伝え方』KADOKAWA
森田 敦子(2023)『私のからだの物語』ワニブックス
著者について
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